タイル・石材の床に床材を重ね張りする方法|目地の不陸処理

タイル・石材下地への重ね張り方法
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店舗やマンションの共用部、玄関など、磁器タイルや石材(大理石・御影石など)の床の上から床材を貼りたいことがあります。ポイントは、タイルの目地段差を全面パテで埋めて、平らな面をつくることです。この記事では、磁器タイル・石材下地に床材を重ね張りする手順を、目地の不陸処理を中心に解説します。「タイルの床に上から床材」「玄関タイルの重ね張り」を知りたい方向けの内容です。

この記事はメーカー公式の床材施工要領書をベースに現場目線で解説します。タイルや石は丈夫な下地ですが、目地の凹凸をそのままにすると、貼った床材の表面に目地の線が浮き出てしまいます。

■ 施工の全体フロー
  1. 下地の確認
  2. 全面パテ(目地埋め)
  3. 接着剤・貼り付け
  4. 養生
目次

【下地の確認】浮き・ワックスを片づける

磁器タイルや石材に剥がれ・浮きがあれば、すべて取り除いて「アースタック」で平滑にし、完全に硬化・乾燥させます。汚れがあれば洗浄して乾かします。石材や大理石にワックスが塗ってある場合は、ワックスを除去してからパテ処理に入ります。ワックスの上にパテや接着剤を乗せても食いつかないためです。

【全面パテ】目地が見えなくなるまで平らにする

この工事の中心が、目地の不陸処理です。「アースコート60」または「リフォームシール」を、タイル面・石材面と目地が見えなくなる程度まで全面に塗って平滑にし、完全に硬化・乾燥させます。目地の溝を埋め切って、フラットな一枚の面をつくるイメージです。

磁器タイル・石材下地への床材施工の図。タイルの目地の溝をアースコート60やリフォームシールで全面パテして埋め、目地が見えなくなるまで平滑にしてから床材を貼る。事前のサンディングで付着が良くなる
図1:タイルの目地を全面パテで埋めて平滑にしてから床材を貼る

目地を埋めずに貼ると、後から目地の線が床材表面にくっきり浮き出てきます。また、ツルツルの磁器タイルや石材は、事前にサンダーで軽くサンディング(目荒らし)しておくと、パテや接着剤の付着がぐっと良くなります。

用途商品商品番号施工㎡数の目安
浮き・段差の充填アースタック293-7015㎡/5kg(1mm厚)
全面パテ・目地埋めアースコート60293-8015㎡/4.5kg(1mm厚)

【接着剤・貼り付け・養生】適合接着剤で貼る

平滑な面ができたら、貼る床材に合わせて適合する接着剤を選び、塗ってオープンタイムをとってから床材を張り付け、ローラーで圧着します。貼り終えたら、24時間程度は人通りを避け、1週間程度は直射日光や急激な空調を避けて養生します。冬季の低温時はジェットヒーターなどで採暖してから施工します。

なお、タイルの上から仕上げ材を貼る考え方は、壁でも同じです。壁紙の場合の目地処理は、タイルの上から壁紙を貼る方法|目地の段差処理とカビ対策の手順で解説しています。床も壁も「目地を埋めて平らにしてから貼る」考え方は共通です。

  • タイル・石材の浮き・剥がれをアースタックで補修したか
  • ワックスを除去してからパテ処理に入ったか
  • アースコート60等で目地が見えなくなるまで全面パテしたか
  • ツルツルの面は事前にサンディングしたか
  • パテを完全に硬化・乾燥させたか
  • 床材に適合する接着剤を選び、圧着したか
  • 施工後24時間は人通りを避け、1週間は急な空調・直射日光を避けるよう施主に伝えたか

どの床材・下地にどの接着剤を使うかは、床材用接着剤の選び方早見表|床材・下地別に正しい接着剤を選ぶにまとめています。迷ったときの確認にどうぞ。

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出典・参考資料

本記事は、ヤヨイ化学工業株式会社が公開している床材施工要領書「磁器タイル・石材(大理石・御影石など)下地」をもとに、現場での補足を加えて解説したものです。原本は同社公式サイトの床材施工要領書(PDF)、各種要領書の一覧は床材施工要領書のページで閲覧できます。下地処理材や接着剤の選定は床材・使用環境によって変わるため、実際の施工では各製品の最新の使用方法・安全データシート(SDS)を必ずご確認ください。

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この記事を書いた人

インテリア商社・マネージャー。現場に関わり続け、実務目線でツールの仕様監修を担当。「現場で本当に使えるか」を判断基準にしています。

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