リノリウムの貼り方|接着剤の選び方と塩ビシートとの違い

リノリウムの貼り方
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自然素材として再評価されているリノリウムは、塩ビ(ビニル)床と同じ感覚で貼ると失敗します。専用のウレタン系接着剤を使うことと、リノリウム特有の施工上の癖を知っておくことが大事です。この記事では、乾燥モルタル下地にリノリウムを貼る手順と、塩ビシートとの違いを解説します。「リノリウムの施工方法」「リノリウムの接着剤」を知りたい方向けの内容です。

この記事はメーカー公式の床材施工要領書をベースに現場目線で解説します。リノリウムは亜麻仁油やコルク粉、木粉、ジュートなどからできた天然素材の床材で、近年その質感とエコさで人気が戻ってきています。

■ 施工の全体フロー
  1. 下地の確認
  2. 清掃
  3. パテ処理
  4. 接着剤・貼り付け
  5. 養生
目次

【塩ビシートとの違い】天然素材ならではの癖

見た目は塩ビシートと似ていますが、中身が違うので施工も変わります。

項目リノリウム塩ビシート
素材亜麻仁油・コルク粉・木粉など天然素材塩化ビニル(石油系)
接着剤ウレタン系(プラゾールUF-ライト)アクリル系など
水・アルカリ弱め(濡れたまま放置しない)比較的強い
施工後の色初期の黄ばみが時間で落ち着く(アンバーリング)変化しにくい
リノリウムと塩ビシートの違いの対比図。リノリウムは亜麻仁油やコルク粉など天然素材でウレタン系接着剤を使い水やアルカリに弱く施工後に黄ばみが落ち着く。塩ビシートは石油系でアクリル系接着剤を使う
図1:リノリウムと塩ビシートの違い(素材・接着剤・性質)

とくに知っておきたいのがアンバーリングです。リノリウムは製造直後にうっすら黄ばんで見えることがありますが、施工して光に当たると本来の色に落ち着きます。「貼った直後の色が違う」と慌てないこと。これは不良ではなく天然素材の特性です。

【下地の確認・清掃・パテ】平滑な下地をつくる

下地表面が弱い・粉っぽい場合は「フロアシーアップ」で固めます。突起はスクレイパーで削り、かすやゴミを掃き取ります。亀裂や凹みは「アースシール速硬」で埋め、全体的な不陸は「アースコート60」でならし、いずれも完全に硬化・乾燥させます。

【接着剤・貼り付け】UF-ライトを塗ってオープンタイム後に圧着

リノリウムには、ウレタン系接着剤「プラゾールUF-ライト」を使います。下地に塗り、所定のオープンタイムをとってから床材を張り付け、圧着可能時間内にローラーをかけて十分に馴染ませます。塩ビ用の接着剤を流用すると、天然素材のリノリウムには合わず、剥がれや反りの原因になります。専用接着剤を使うのが鉄則です。

用途商品商品番号施工㎡数の目安
リノリウム用接着剤(ウレタン系)プラゾールUF-ライト286-38343㎡/16kg

【養生・最終確認】チェックリスト

貼り終えたら、24時間程度は人通りを避け、1週間程度は直射日光や急激な空調を避けて養生します。床材のすき間補修には床用コーキング剤「アースコーク」を使います。冬季の低温時はジェットヒーターなどで採暖してから施工します。

  • 下地は平滑で、弱い面はフロアシーアップで強化したか
  • 突起・ゴミを清掃し、パテ・不陸調整を完全に乾かしたか
  • リノリウム専用のウレタン系UF-ライトを選んだか(塩ビ用を流用しない)
  • オープンタイムをとって貼り、ローラーで圧着したか
  • 施工直後の色(アンバーリング)は施主に説明したか
  • 施工後24時間は人通りを避け、1週間は急な空調・直射日光を避けるよう施主に伝えたか

どの床材・下地にどの接着剤を使うかは、床材用接着剤の選び方早見表|床材・下地別に正しい接着剤を選ぶにまとめています。迷ったときの確認にどうぞ。

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出典・参考資料

本記事は、ヤヨイ化学工業株式会社が公開している床材施工要領書「リノリウム(乾燥モルタル下地への一般工法)」をもとに、現場での補足を加えて解説したものです。原本は同社公式サイトの床材施工要領書(PDF)、各種要領書の一覧は床材施工要領書のページで閲覧できます。接着剤の選定や塗布量は製品・下地・使用環境によって変わるため、実際の施工では各製品の最新の使用方法・安全データシート(SDS)を必ずご確認ください。

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この記事を書いた人

インテリア商社・マネージャー。現場に関わり続け、実務目線でツールの仕様監修を担当。「現場で本当に使えるか」を判断基準にしています。

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