フロアタイル(複層ビニル床タイル)の貼り方|接着剤の選び方と突き上げ対策

フロアタイルの貼り方
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木目や石目のリアルな質感で、住宅から店舗まで人気のフロアタイル(複層ビニル床タイル)。きれいに長持ちさせるには、接着剤の選び方と、貼ったあとの突き上げ対策が決め手です。この記事では、乾燥モルタル下地にフロアタイルを貼る正規手順を、接着剤の選定と伸縮による突き上げを防ぐコツを中心に解説します。「フロアタイルの接着剤は何がおすすめ?」という方向けの内容です。

この記事はメーカー公式の床材施工要領書をベースに現場目線で解説します。フロアタイル(ホモジニアスビニル床タイル)は塩ビ比率が高く意匠性・耐久性に優れ、住宅の床から店舗の意匠床まで幅広く使われています。

■ 施工の全体フロー
  1. 下地の確認
  2. 清掃
  3. パテ処理
  4. 接着剤・貼り付け
  5. 養生
目次

【下地の確認・清掃・パテ】平滑な下地をつくる

下地表面が弱い・粉っぽい場合は「フロアシーアップ」で表面を固めます。突起はスクレイパーで削り、かすやゴミを掃き取ります。亀裂や凹みは「アースシール速硬」で埋め、全体的な不陸は「アースコート60」でならし、いずれも完全に硬化・乾燥させます。フロアタイルは意匠が命なので、下地の凹凸が表面に響かないよう、平滑に仕上げます。

【接着剤・貼り付け】NP-5000を塗ってオープンタイム後に圧着

フロアタイルには、アクリル樹脂系エマルション形接着剤「プラゾールNP-5000」(または「プラゾールN-タイト・エコロン」「プラゾールAC-9」)を使います。下地に塗り、所定のオープンタイムをとってからタイルを張り付け、圧着可能時間内にローラーをかけて接着剤と十分に馴染ませます。

よく似たPタイル(コンポジションビニル床タイル)とは中身も接着剤も違います。違いはPタイル(コンポジションビニル床タイル)の貼り方|接着剤の選び方で整理しているので、どちらを貼るのか迷ったら確認してください。

商品商品番号荷姿施工㎡数の目安
プラゾールNP-5000エコロン283-50118kg60㎡/18kg

【突き上げ対策】温度変化で目地が押し合うのを防ぐ

フロアタイルで気をつけたいのが「突き上げ」です。施工直後に温度が急に変わると、タイルが伸縮して目地どうしが押し合い、継ぎ目が盛り上がってしまう現象です。日当たりの強い窓際や、暖房・冷房を一気に効かせた直後に起きやすくなります。

フロアタイルの突き上げの図。施工後に温度が急変するとタイルが膨張して目地どうしが押し合い継ぎ目が盛り上がる。接着剤を十分に圧着し、施工後は急激な温度変化を避けて養生することで防ぐ
図1:突き上げの仕組みと防ぎ方(温度急変で膨張→目地が押し合う)

突き上げを防ぐには、接着剤をしっかり圧着してタイルを下地に密着させること、そして施工後は急激な温度変化を避けて養生することです。床材と接着剤を前日までに搬入して現場の温度になじませておくと、施工後の伸縮も抑えられます。

【養生・最終確認】チェックリスト

貼り終えたら、24時間程度は極力人通りを避け、1週間程度は直射日光や急激な空調の使用を避けて養生します。冬季の低温時はジェットヒーターなどで採暖してから施工します。

  • 下地は平滑で、弱い面はフロアシーアップで強化したか
  • 突起・ゴミを清掃し、パテ・不陸調整を完全に乾かしたか
  • フロアタイル用のアクリル系NP-5000を選んだか
  • 床材・接着剤を前日搬入して現場温度になじませたか
  • オープンタイムをとってから貼り、しっかり圧着したか
  • 施工後は急激な温度変化を避けて養生したか(突き上げ対策)
  • 低温時は採暖してから施工したか

どの床材・下地にどの接着剤を使うかは、床材用接着剤の選び方早見表|床材・下地別に正しい接着剤を選ぶにまとめています。迷ったときの確認にどうぞ。

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出典・参考資料

本記事は、ヤヨイ化学工業株式会社が公開している床材施工要領書「複層ビニル床タイル(ホモジニアスビニル床タイル)」をもとに、現場での補足を加えて解説したものです。原本は同社公式サイトの床材施工要領書(PDF)、各種要領書の一覧は床材施工要領書のページで閲覧できます。接着剤の選定や塗布量は製品・下地・使用環境によって変わるため、実際の施工では各製品の最新の使用方法・安全データシート(SDS)を必ずご確認ください。

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この記事を書いた人

インテリア商社・マネージャー。現場に関わり続け、実務目線でツールの仕様監修を担当。「現場で本当に使えるか」を判断基準にしています。

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