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古い床材を撤去する原状回復や改修工事では、床材を糊ごと剥がす「剥離」が必要になります。この記事では、剥離剤「床用トルトーレ」を使って、既存の床材と下地に残った接着剤を剥がす手順を、床材の種類別に解説します。「Pタイルやクッションフロアの剥がし方が知りたい」「剥離剤の使い方を知りたい」という方向けの内容です。
この記事はメーカー公式の床材施工要領書(メンテナンス編)をベースに現場目線で解説します。剥離は力任せにこじると下地まで傷めます。剥離剤で接着剤を溶かしてから剥がすのが、下地を活かして次の床を貼るためのセオリーです。
- 効果の確認
- 表層を剥がす
- トルトーレ塗布
- 養生して放置
- スクレイパーで除去
【まず確認】トルトーレが効くか試す
作業前に、床材を一部だけ剥がして接着剤を露出させ、そこに「床用トルトーレ」を塗ってみます。10〜20分置いて、接着剤が溶けてくるかを確認してから本作業に入ります。
注意したいのは、床用トルトーレは溶解性の高い剥離剤ですが、エポキシ樹脂系・ウレタン樹脂系の接着剤にはほとんど効きません。これらで貼られた床は、トルトーレでは剥がせないので、別の方法を検討します。まず効果を試す、というひと手間が、ムダ打ちを防ぎます。
【床材の種類別】剥離の手順
剥がし方は床材の種類で変わりますが、共通するのは表層を先に剥がし、下地に残った糊や裏打ちにトルトーレを効かせるという流れです。

- 下地に残った接着剤(ゴム系・酢ビ系・アクリル系・黒糊など):残った糊に床用トルトーレを添付のクシ目ゴテで塗り、5〜20分置いてスクレイパーで除去する。
- クッションフロア・ニードルパンチ:カッターで20〜30cm間隔に切れ目を入れ、表層を剥がす。下地に残った裏打ち層や糊にトルトーレを塗り、養生シートで覆って5〜20分置き、スクレイパーで除去する。
- ラバーバックカーペット:カッターで20〜30cm間隔に切れ目を入れ、表層を剥がす。残ったラバー層にトルトーレをクシ目ゴテで2度塗りするくらいたっぷり塗り、厚手のポリエチレンシートで覆って20〜40分置き、スクレイパーで除去する。
ポイントは2つ。ひとつは養生シートで覆うこと。トルトーレが乾くと効かないので、シートでフタをして溶剤を留め、接着剤までしっかり浸透させます。もうひとつは必要のない所にトルトーレを付けないよう養生すること。残す床や下地に付くと傷めることがあります。
| 商品 | 商品番号 | 荷姿 | 施工㎡数の目安 |
|---|---|---|---|
| 床用トルトーレ | 299-102 | 4kg(×4) | 7㎡/4kg |
作業時の注意点
床用トルトーレは溶剤を含むため、換気・火気に十分注意してください。下地や残す床材を傷めないか、目立たない場所で試してから本作業に入ります。剥がした床材や使った養生シートは、溶剤が付いているので各自治体のルールに従って処分します。
【最終確認】剥離作業のチェックリスト
- 一部で試してトルトーレが効くか確認したか(エポキシ・ウレタンは効かない)
- カッターで切れ目を入れて表層を先に剥がしたか
- 残った糊・裏打ちにクシ目ゴテでトルトーレを塗ったか
- 養生シートで覆って所定時間放置したか
- 残す床や下地に付かないよう養生したか
- 換気・火気に注意したか
- 剥がした床材・養生シートをルールに従って処分したか
下地に古い糊が残っている場合の貼り方は、床に古い糊が残った下地への貼り方|糊を残したまま貼るとどう失敗するかで解説しています。
床材そのものは残して、表面に付いた接着剤の汚れだけを落としたい場合は、剥離ではなく除去の作業になります。詳しくは床に付いた接着剤の剥がし方|種類別の落とし方とNGな除去方法をご覧ください。
どの床材・下地にどの接着剤を使うかは、床材用接着剤の選び方早見表|床材・下地別に正しい接着剤を選ぶにまとめています。迷ったときの確認にどうぞ。
出典・参考資料
本記事は、ヤヨイ化学工業株式会社が公開している床材施工要領書「床用トルトーレを使用した床材の剥離」をもとに、現場での補足を加えて解説したものです。原本は同社公式サイトの床材施工要領書(PDF)、各種要領書の一覧は床材施工要領書のページで閲覧できます。剥離剤の効果や手順は接着剤・床材の種類によって変わるため、実際の作業では各製品の最新の使用方法・安全データシート(SDS)を必ずご確認ください。
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