ガラス・鏡に壁紙を貼って隠す方法|結露の見極めとRINO捨て糊の手順

ガラス・鏡・大理石への施工方法
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店舗の改装や原状回復で、ガラスや鏡、大理石の面を壁紙で隠したい——という場面があります。これらは壁紙下地の中でも一番ツルツルで吸い込みのない面ですが、捨て糊とパテのひと手間で壁紙を貼ることができます。ただし結露しやすい場所だけは避けるのが鉄則です。今回はガラス・鏡・大理石への壁紙の貼り方を解説します。

この記事は、メーカー公式の施工要領書をベースに現場目線で解説します。ガラス・鏡・大理石等への壁紙施工を、施工できる条件から捨て糊・パテ・壁紙貼りまで工程順にまとめました。

■ 施工の全体フロー
  1. 事前チェック(汚れ・結露)
  2. 養生
  3. 捨て糊処理
  4. パテ処理
  5. 壁紙貼り
目次

【できる条件】結露する場所には貼らない

ガラス・鏡・大理石は完全な非吸水のツルツル面なので、糊が掴みにくい下地です。それでも捨て糊で足場をつくれば貼れますが、結露しやすい場所(窓際・浴室など)は施工を避けます。裏側で結露すると、捨て糊ごと壁紙が剥がれてくるからです。まずは「ここは結露しないか」を必ず確認します。

ガラス・鏡への壁紙施工で結露する場所は剥がれて施工不可、結露しない場所はRINO捨て糊とパテで密着することを示す比較断面図
図1:結露する場所は裏で結露して剥がれるため施工不可。結露しない場所はRINO捨て糊+パテで密着する

店舗改装や原状回復では、鏡張りの壁やガラスパーテーションを壁紙で塞ぐケースが定番です。原状回復なら、いずれ剥がす前提になるので、結露のない乾いた場所であることが特に重要になります。

【事前確認】汚れ・油分を落とす

ガラスや鏡は手垢や油膜が付きやすい面です。表面に汚れや油分が付着している場合は、中性洗剤等で除去し、固く絞った雑巾で拭き取って乾燥させてから進めます。油分が残っていると、捨て糊そのものが乗りません。

【養生】パテ・接着剤の付着を防ぐ

床、枠廻り、柱、巾木、見切りなどに、パテや接着剤が付着しないよう養生します。鏡やガラスのサッシ・枠まわりは、糊やパテが付くと拭き取りにくいので丁寧に養生します。

【捨て糊処理】RINO原液で密着の足場をつくる

ツルツル面に足場をつくるため、壁紙施工用接着剤「RINO(リノ)」を原液のまま捨て糊として下地全面に均一に塗布します(塗布量の目安125g/㎡)。塗ったら完全に乾燥させます。ガラス・鏡では、捨て糊にも仕上げと同じRINOを使うのがこの工法の特徴です。

貼る前の試験施工を忘れずに

ガラス・鏡・大理石は壁紙の種類によって接着しにくいものがあります。本番前に小面積で試験施工し、捨て糊と壁紙がしっかり密着するか確認してください。非吸水面なので、ここでの見極めが仕上がりを左右します。

【パテ処理】目地・凹部を平滑にする

目地部や凹部を「水性リフォームパテW」でパテ処理し、下地を平滑化します。完全に乾燥・硬化させてから次へ進みます。鏡の継ぎ目や大理石の目地は段差が出やすいので、パテで埋めてフラットにしておくと、壁紙に継ぎ目のラインが出ません。

【壁紙貼り】RINOで貼り、重ね切りは下敷きテープで

壁紙施工用接着剤「RINO(リノ)」を原液のまま糊付機で壁紙裏面に均一に塗布します(塗布量の目安120〜150g/㎡)。養生袋「カンガルー」等で壁紙に適したオープンタイムを取ってから貼り合わせます。

ジョイント部を重ね切りするときは、下地を切らないよう下敷きテープ(FUJIKO・MOMOKO等)を使います。コーナー部の剥がれ防止には「ジョイントコークA」を内コークで注入して納めます。

用途商品商品番号荷姿施工㎡数の目安
捨て糊/壁紙糊RINO(リノ)218-5026kg×3捨て糊125g/㎡・貼り120〜150g/㎡
パテ水性リフォームパテW273-7223.5kg(×4)目地・凹部の処理

💡 現場メモ

テナント改装で前の店の鏡張りやガラス間仕切りを壁紙で隠す仕事は意外とあります。乾いた室内壁ならRINO捨て糊で問題なく貼れますが、結露する窓際や水回りは絶対に避けること。油膜が残っていると一発で剥がれるので、脱脂と試験施工はセットでやっておくと安全です。

【最終確認】施工時の注意事項チェックリスト

要領書記載の注意事項を、現場で使えるチェックリストに組み直しました。

  • 結露しやすい場所(窓際・浴室など)ではないか確認したか
  • 表面の汚れ・油分を中性洗剤で除去し、乾燥させたか
  • RINO原液を捨て糊として全面に塗り、乾燥させたか
  • 本番前に試験施工で捨て糊と壁紙の密着を確認したか
  • 目地・凹部を水性リフォームパテWで平滑化したか
  • 室温は5℃以上か
  • はみ出したパテ・接着剤をすぐ清水で拭き取ったか
  • 接着しにくい壁紙・通気性の少ない壁紙は試験施工で確認したか
  • 施工後1週間は急激な空調を避け、自然換気するよう施主に伝えたか

壁紙は「何の下地に貼るか」で貼り方が変わります。下地・既存仕上げ・特殊壁紙ごとの施工方法は、▶ 下地別・壁紙施工方法の早見表にまとめています。迷ったときの確認にどうぞ。

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出典・参考資料

本記事は、ヤヨイ化学工業株式会社が公開している施工要領書「ガラス・鏡・大理石等への施工」をもとに、現場での補足を加えて解説したものです。原本は同社公式サイトの施工要領書(PDF)で閲覧できます。

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この記事を書いた人

インテリア商社・マネージャー。現場に関わり続け、実務目線でツールの仕様監修を担当。「現場で本当に使えるか」を判断基準にしています。

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