室内ドアの塗装のデメリット|塗装とリメイクシートどっちが正解?

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室内ドアの塗装は、うまくやれば部屋の印象を大きく変えられます。ただ、ドアの素材や住まいの条件によっては、塗ってから「やめておけばよかった」となるケースもあります。

この記事では、内装材を扱う立場から、室内ドアを塗装するデメリットを構造から正直に整理し、そのうえで「塗装」「貼って剥がせるリメイクシート」「ドアごと交換」の3択をどう選ぶかまで示します。結論を先に言うと、凹凸のある持ち家のドアは塗装、平らな化粧シートや賃貸はリメイクシート、傷みが激しいなら交換、が基本の考え方です。

目次

なぜ化粧シートのドアは塗装が剥がれるのか

デメリットの話に入る前に、いちばん多い後悔の正体をはっきりさせます。いまの住宅の室内ドアの多くは「フラッシュ戸」と呼ばれる、木の枠に合板を張り、表面に木目を印刷した化粧シートを貼ったものです。このシートの表面はツルツルで、塗料が食いつく相手がありません。だから普通に塗ると、乾いても密着しておらず、手やモノが当たる場所から膜ごとペリッとめくれます。

つまり「塗装が剥がれる」の大半は、塗装そのものの問題ではなく、密着プライマー(下地)を省いたことが原因です。逆にプライマーさえ塗れば化粧シートでも塗装は成立します。ここを知らずに「塗装は剥がれるからダメ」と一括りにすると、判断を誤ります。

室内ドアを塗装する5つのデメリット

  • 化粧シートは下地を省くと剥がれる
    • 前述のとおり、密着プライマーが必須。ここを飛ばすのが最多の後悔パターンです。
  • 賃貸は原状回復でもめやすい
    • 塗装は元に戻しにくく、退去時に費用を請求されることも。賃貸は特に慎重に。
  • 元の状態には戻せない
    • 一度塗ると木目や元色には戻りません。気に入らなければ塗り直すしかなく、やり直しは手間です。
  • 乾燥待ちで時間がかかる
    • 作業自体は数時間でも、下地と上塗り2回の乾燥を挟むと実質半日〜1日。急ぐと必ず失敗します。
  • 雑にやると安っぽく見える
    • 刷毛跡・ムラ・厚塗り・液だれは生活感が出ます。仕上がりの差が出やすいのは事実です。

並べると多く見えますが、賃貸の点を除けば、残りは「素材に合った下地」と「乾燥をしっかり待つ」でほぼ回避できます。デメリットの正体は、塗装ではなく「工程を省くこと」なのです。

それでも塗装を選ぶメリット

デメリットを踏まえても、塗装には塗装の良さがあります。角のR(丸み)や凹凸のあるドアも、シートのように浮かず自然に色を変えられます。好きな色を自由に選べて、質感もマットから艶ありまで調整可能。うまく塗れれば、シート特有の「貼った感」が出ないのも塗装の強みです。凹凸のあるデザインドアや、長く使う持ち家では、塗装のほうが向くことが多いです。

塗装・リメイクシート・交換の3択で選ぶ

「塗るか、貼るか」で迷いがちですが、傷みが激しいなら「交換」も含めた3択で考えると判断しやすくなります。下の図と表で、自分の条件に当てはめてみてください。

塗装・リメイクシート・ドア交換の判断フローチャート。割れや反りがあれば交換、賃貸や元に戻したいならリメイクシート、凹凸のある持ち家や無垢なら塗装が向くという分岐図
項目塗装リメイクシートドア交換
費用の目安数千円〜1万円台数千円〜1枚 数万円〜
賃貸での可否基本NG(戻せない)剥がせる物ならOK原則NG(大家工事)
化粧シートのドア密着プライマー必須シート同士で相性◎まるごと解決
凹凸・角のあるドア自然に仕上がるシートが浮きやすい問題なし
傷み・反りが激しい下地補修が大変下地が悪いと不向き最適
元に戻せるか戻せない剥がせば戻る戻せない
ざっくり言うと、凹凸のある持ち家は塗装、平らなドアや賃貸はシート、割れ・反り・建て付け不良まであるなら交換、が向いています。

賃貸の人や、化粧シートで剥がれが不安な人は、まず貼って剥がせるリメイクシートを検討するのが無難です。凹凸の少ない平らなドアなら、シートのほうが手軽で失敗も少なくなります。

賃貸で塗る前に知っておくこと(原状回復)

賃貸で特に注意したいのが原状回復です。国土交通省のガイドラインでは、通常の使用でつく傷や経年劣化は貸主負担とされますが、借主が好みで塗り替えたドアは「通常の使用を超える変更」にあたり、退去時に元へ戻す費用を請求される可能性があります。塗装は剥がして戻すのが難しいため、金額も大きくなりがちです。

賃貸で雰囲気を変えたいだけなら、退去時に剥がせるリメイクシートのほうが圧倒的に安全です。どうしても塗りたい場合は、必ず事前に管理会社・オーナーの許可を取ってください。

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この記事を書いた人

インテリア商社・マネージャー。現場に関わり続け、実務目線でツールの仕様監修を担当。「現場で本当に使えるか」を判断基準にしています。

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